帯状疱疹の症状・原因や予防ワクチンの情報などをお届けします。

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治療が遅れると帯状疱疹の発症の位置に
よっては、目や耳の障害が起きることがあります。
ある病気が原因となって
別の病気や症状が現れることがあり、
これを「合併症」といいます。
帯状疱疹もいくつかの合併症を
生じる可能性があり、これらは
帯状疱疹の発症部位によって
さまざまです。

代表的な合併症:
帯状疱疹後神経痛(PHN)

帯状疱疹の代表的な合併症の一つに、帯状疱疹の皮膚症状が治った後でも痛みが後遺症として残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」があります1)。通常、痛みは水ぶくれ(水疱:すいほう)や赤い発疹(ほっしん)が治るとともに軽くなりますが、PHNを発症した患者さんの多くは、「焼けるような」「締め付けるような」、「ズキンズキンとする」痛みを感じます。なかには、軽く触れただけでも強い痛みを感じることもあり、これをアロディニアと呼びます。
加齢とともに帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行リスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約2割が移行すると報告されているため2)、注意が必要です。
帯状疱疹後神経痛(PHN)は、ウイルスが神経を傷つけることによって引き起こされます。そのため、帯状疱疹になったらできるだけ早く治療を始めて、ウイルスを抑えることが重要です。
帯状疱疹に関連した痛み1)
※痛みの現れ方には、個人差があります。
  • 1)比嘉和夫. 治療. 2008; 90(7): 2147-2149.
  • 2)Takao Y, et al. J Epidemiol. 2015; 25(10): 617-25.

その他の合併症

水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスは、神経の流れに沿って障がいをおよぼします。治療が遅れたり、行わなかったりすると、目や耳の神経が傷つけられ、視力の低下や難聴を引き起こすことがあります。また、運動神経が傷つくと腕の麻痺や排尿障害などの合併症につながることもあります。さらに、発熱や倦怠感などの全身的な症状も現れることがあります3)
これらの症状は障がいや後遺症として残る可能性があるため、帯状疱疹の疑いがある場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
例えば
目 合併症 角膜炎などによる視力低下、失明 耳 合併症 難聴、耳鳴り、めまいなど
  • 3)Harpaz R, et al. MMWR Recomm Rep. 2008; 57(RR-5): 1-30
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