帯状疱疹の症状・原因や予防ワクチンの情報などをお届けします。

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帯状疱疹には
ワクチンという選択肢

年齢を重ねるにつれて水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力が弱まっていきます。特に50歳を過ぎると、帯状疱疹にかかるリスクが高くなる傾向にあります1)。このリスクを軽減するため、主に50歳以上の方は帯状疱疹の予防接種を受けることができます。帯状疱疹ワクチンは2種類あります。
ただし、予防接種で完全に防げるわけではありません。また、接種できない方や注意が必要な方もいます。接種にあたっては医師とご相談ください。
  • 1)Shiraki K. et al.: Open Forum Infect Dis. 4(1), ofx007, 2017

生ワクチンと不活化ワクチン

日本では、帯状疱疹の予防接種として「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類のワクチンが使われています。帯状疱疹の予防接種を受けるときは、接種対象者や、接種する回数・接種にかかる費用などの情報を確認したうえでご自身の状況に合うワクチンを選ぶことが大切です。詳しくは医師にご相談ください。
※予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。
帯状疱疹の予防接種として
使用されるワクチン
生ワクチン:乾燥弱毒生水痘ワクチン 接種対象者:50歳以上の者*1 接種方法:皮下接種 接種回数:1回 接種費用:7,000円~10,000円程度*2
不活化ワクチン:乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来) 接種対象者:50歳以上の者又は帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者 接種方法:筋肉内接種 接種回数:2回 ・50歳以上の者:通常2ヵ月の間隔をおく ・帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18歳以上の者:通常1~2ヵ月の間隔をおく 接種費用:40,000円~60,000円程度(2回接種の合計)*2
  • *1 免疫不全・免疫抑制状態の方や妊娠中の方などは生ワクチンの接種を受けられません。詳しくは医師にご相談ください。
  • *2 47都道府県の行政公式HPのうち、接種費用を公開している8都県のHP情報における最小~最大の費用(2025年1月時点)。医療機関により接種費用は異なります。

予防接種費用の助成を
受けられる自治体もあります

帯状疱疹の予防接種費用は自己負担になりますが、費用の助成を受けられる自治体もあります。詳細な状況については、お住まいの自治体のウェブサイト等をご確認ください。(2025年3月時点)

ワクチンを接種するときの
注意点

ワクチンを受ける前
ワクチンを接種できるか確認しましょう 過去の病歴などによって予防接種が適さない方もいます。以下に該当する場合は、必ず医師に相談しましょう。
  • 重い急性の病気にかかっている方
  • 接種予定のワクチンに対してアナフィラキシー反応を示したことがある方
  • その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある方
ワクチン接種当日の体調も大切です 予防接種は体調が良いときに受けるのが基本です。熱がある(37.5℃以上)人は接種できません。また、いつもと違う様子や体調に不安がある場合は、必ず医師に相談しましょう。

過去に採血で気分が悪くなったことがある人は、ベッドに横になって接種を受けることで、気分が悪くなることを防ぐことができます。
ワクチンを受けた後
予防接種を受けた後はしばらく安静にしましょう まれに接種直後に副反応が起きることがあるため、予防接種を受けた後はしばらくの間接種した病院に残り、体調に変わりが無いことを確認してから帰宅しましょう。
副反応について知っておきましょう 接種後に副反応として発熱や注射部位の腫れなどがみられることがあります。まれに重度のアレルギー反応など、重篤な副反応が発生する可能性もあるため、なにか気になる症状が出たら、まずは接種した医療機関の医師にご相談ください。

一般的なワクチンの種類と
ワクチンのメカニズム

一般的なワクチンの種類
一般的にワクチンは「生ワクチン」、「不活化ワクチン」、「トキソイド」に分類されます。
生ワクチン 病原体(細菌やウイルス)の病原性を弱めたものから作られているワクチンです。
不活化ワクチン 病原体(細菌やウイルス)の感染力をなくしたものや、細菌やウイルスを構成する成分の一部から作られているワクチンです。
トキソイド 病原体(細菌)が作り出す毒素だけを取り出して、その毒性をなくしたものです。
ワクチンのメカニズム
ワクチンには、病原体の病原性を弱めたりなくしたり、無毒化したものが含まれています。
体内に入ると、次のような反応が起こり、感染症の発症あるいは重症化を予防することができます。
  • 大阪大学微生物病研究所
    https://www.biken.osaka-u.ac.jp/news_topics/detail/1131(2025年1月28日)アクセス より改変
帯状疱疹の予防接種は健康保険が適用されますか?
帯状疱疹の予防接種には、健康保険は適用されません。そのため、接種費用は自己負担となります。予防接種費用の助成を受けられる自治体もあります。詳細な状況については、お住まいの自治体のウェブサイト等をご確認ください。(2025年3月時点)
帯状疱疹のワクチンの他にもワクチンを接種予定ですが、何日空ければよいですか?
帯状疱疹のワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類があります。どちらを受けるかによって、どのくらい接種間隔をあければよいかが異なります。
生ワクチンの場合
他の生ワクチンとは27日以上の間隔を空けてください。
それ以外のワクチンとの組み合わせでは接種間隔に制限がありません。医師と相談のうえ接種日を決めてください。
不活化ワクチンの場合
他のワクチンとの接種間隔に制限がありません。医師と相談のうえ接種日を決めてください。
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