周囲の人に帯状疱疹としてうつることはありません。
しかし、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を保有していない人には感染する可能性があり、その場合は水ぼうそうを発症します。
帯状疱疹になると、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する強い免疫がつきますが、かかった人のうち数%は再発するといわれています1)。
1)国立感染症研究所,帯状疱疹ワクチン ファクトシート,
平成29(2017)年2月10日
帯状疱疹になる可能性はあります。
水ぼうそうの症状が出ていなくてもウイルスが体内に入り込み、潜んでいる場合があります。
日本の成人では、およそ9割2)がこのウイルスを体内にもっていると推測されています。
したがって、ウイルスを体内にもっていた場合は、帯状疱疹になる可能性があります。
2)国立感染症研究所感染症疫学センター, IASR. 2018; 39(8): 129-130.
ウイルスを退治する抗ウイルス薬や、痛みを抑える鎮痛薬などを使います。
抗ウイルス薬による治療は、できるだけ早く開始することが大切ですので、痛みを伴う発疹(ほっしん)を見つけたら早めに受診してください。
接種は、時期を問わず検討いただけます。日頃からの体調管理を心がけ、免疫力を低下させないことも大切です。予防接種は、内科、皮膚科または小児科などで受けることができます。なお、帯状疱疹のワクチン接種の対象は、主に50歳以上の方です。まずはかかりつけの医師にご相談ください。
※予防接種の対象者等は、医師にご確認ください。
※予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。
帯状疱疹は水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの感染によって起こります。この2つのウイルスはとてもよく似ており、両方とも、一度感染すると一生涯、体の中に潜んでいて、免疫力が落ちたときに症状が出てきます。水ぶくれ(水疱:すいほう)や痛みが出る症状も同じですが、帯状疱疹が主に上半身の片側に帯状にできるのに対し、単純ヘルペスは口の周りや性器などにできます。一般的に、帯状疱疹の方が症状の範囲が広く、痛みも強く、後遺症が残ることがあるといわれています。
また、帯状疱疹にはワクチンがあり予防できますが、単純ヘルペスに対するワクチンは現時点ではありません。